チューク

島を巡っていたら戦後があった チューク③

チューク3日目。

島をぐるっと回ってみよう!とストップホテルに頼んで
ドライバーとエスクカーションへ出かけることに。


(大きな地図はチューク観光局のサイトで観れますよ。
すごいわかりやすい地図です!)
[pz-linkcard-auto-replace url="https://visitchuuk.wixsite.com/japanese/map"]

私たち二人とガイド兼ドライバーのお兄ちゃんの
三人で出かけます。


彼はミクロネシア連邦のバスケットボール選手。
コスラエからの飛行機で何やらガタイのいい人たちがいるなと
思ったら彼らだったw

「さー!行ってみよー!♬」
と音楽をガンガンにかけながらご機嫌な彼。

島をぐるっと1本道が通ってるんだけど
これ、よこがめっちゃ海ですやんww

ちょっと怖いくらい海ですやん。
日本でいう川でも、もうちょっと防波堤っていうのでしょうか。
もう海抜1mもないんちゃいますの???

日本や諸外国で見たことがないレベルのものを見ると
あたらめて自分が見えてなかったものが見えてくる。
「治水」ってすごいな、って思うのだ。

そして日本でよく「海抜ーm」と書いてあるけど
ここでは「へ?サンゴ礁に囲まれた海ですが?」
なんだろうか。

「ねーねー、台風来たらどうなるの?
海からの水ってこの道、くるよね???」

ドライバー君「うん、くるよ!」

….だよね。


そうなったら、一体どこを通るんだろう。


台風?何かで流された車なんだろうか。


ナンタク砲台へ


日本軍が指揮をとっていたというナンタク砲台を見に行きました。

ネフォ洞窟にある砲台でここには日本軍の砲台がある。
ひんやりとした洞窟。

ここで日本兵がいたんだな。。。と思うと
また胸が痛いわ。。。

「ほら、景色見渡せるだろー!」
ドライバー君の明るさに救われるわ。

ミクロネシア随一の進学校へ

ガイドさんが「ここもぜひ」と連れていってくれたのが
ザビエル高等学校(xavier high school)。

イエズス会の運営するザビエル高等学校は1952年にミクロネシアにできた
最初の4年生の高校だそうだ。

ミクロネシア連邦のみならず、パラオやマーシャル諸島共和国からも
生徒が集まるエリート校らしく、寮で暮らしながら切磋琢磨しているそうな。
教育水準が高くてここから世界の有名大学に飛び立ったり
政治家になったりするらしい。


ちなみに私も自分の母校の関係でイエズス会にはとても親近感がある。
(お世話になりました!みなさん!)


校舎は 旧日本軍が通信センターとして利用していた建物を使っており
2008年に馬淵建設の無償改修工事を経て、今は綺麗な建物に
なっているんですって!(政府のガイドブックを読んだ)

ちなみに廊下には様々な研究発表や
ワークショップの成果物らしきものが貼ってあった。
おおお、お寿司の作り方???
青年海外協力隊の方が来てらっしゃるんやろか?

その一角に、きっとチュークの歴史的な
研究発表(らしきもの)が掲示してあって
もう、またこれが。。。辛くて。

で、この学校でのポスター掲示を見て、ちょっと考え込んでしまった。


トラック環礁上空から空襲する米軍機。


これが私にとっては一番きつくて。


「機銃掃射を受ける零戦」

これ、誰が写真を撮ったの?
自分も命がけで撮ってるやん・・・

なんだかもう、悲しすぎて。ゾッとして。

先祖に対する思いと、ミクロネシアの人々への
申し訳なさと、いろんな気持ちが混ざり すごく複雑だ。

 

そんな中、こうやって学校を建てたイエズス会。


やっぱり教育ってすごい。人の思いってすごいな。

どんな時代も 希望の光は人と教育だ。

「さあ、最後は日本軍が作った灯台を見にいくよ!」
ドライバー君が張り切ってくれる。
結構、もういろんな思いで、お腹がいっぱいなのだけど
せっかく言ってくれているのでいくことにする。

少しいくと、道がボコボコになって来た。
ほら、いわんこっちゃない、って感じな道だ。


水たまり、ありすぎやろww
なんかこんな道を、ボツナワで見た気がするなあ・・・

これってこの島の下も水だから上がってくるの?
どんな感じなんだろう。


そうすると前にスクールバスが。
水たまりというにはデカすぎる 水の中を通っていく。

おや???

日本の文字発見!!!!!!


日本からのODAか寄付なのね。
よかった。とても誇らしいわ!!!!

ホテルの社用車はずんずんと進む。
山の中に入っていくのだけれど
ぬかるみにもほどがあるくらいぬかるみだ。

「ねえ、もうそろそろ、いいよ。
危ないよ。歩くから。これ下手したら車のタイヤ、抜けなくなるよ」

と、いろんな国に行って、ある程度リスク回避の方法を
覚えて来た私たちは「車は厳しいから歩く」という提案をした。

しかしドライバー君は「君たちにはこんな泥道は歩かせられない。
結構坂道だし。大丈夫だから!」
と果敢に泥道に入る。

「いや、もうやめとこう。大変なことになるし」

「いや、ダイジョウブダ!!」

そんなやり取りがあって。

もうお察しの通り。

案の定、 車が泥道に入って抜けれなくなりましたwww

「・・・・言わんこっちゃない。。。ww」

ギュルギュル!

ギュルギュル!

と車輪は空回りをしながら泥を跳ね散らかす。

無言で石や枯葉を集める私たち。

タイヤに引っ掛けるも、なかなかうまくいかない。

1時間くらいやってもビクともしない。
もっと巨大な石がいるのかな。
でも、これ人力がいるけど
すごい山の中やで。。。。

「….ねえ、ホテルに電話しようよーねーってばー」
と言っても、ホテルの社用車で怒られると思って
ドライバーは全然連絡をしないのだ。

日が暮れる・・・
チュークの島の中で日が暮れるよ・・・

そう思ったら、子供達が遊びに来た。

ドライバー君が子供達に「大人を呼んできてー」
と頼んだのだろう。

6人くらいの大人がやって来た。

ああ、助かった!!!

子供達が車に乗って重しになって
男性たちがおす!


結局、四苦八苦して 1時間ほどしてやっと脱出できた。


子供達めっちゃ可愛い!!!
ありがとおお!

帰りに村に行って
みんなに挨拶をしにいく。

ドライバー君が
「みんなにお礼にタバコを配りたいからお金をくれ」という。

おい、もとはといえば、君が私らのオファーを突っ切ったせいじゃない?
と思いつつも、
それは好意だし、またみんなにもお世話になったので
すぐさまタバコ代を渡して、みんなに配ってもらった。

そして奥から70歳くらいの村長さんらしき御大が登場した。

その姿を見てびっくりした。

日本人だ。

絶対に日本人の顔だ、と思った。

浅黒さはあったけれど、周りのチューク顔のみんなとは違う、
まごうことなき日本人顔。

なんなら中村さんとか山本さんでもおかしくない。

え・・・と思いつつ「ありがとうございました」と会釈をしたら
中に入っていった。

誰かがこの村に、残ったんだな。

///////////////////////////

泥から脱出できた車で10分ほど走っていると
またエンジンが止まった。


え?また?(と思って、ちょっと笑ってしまったので
記念撮影w)

近くの村の車屋さんに入ると、どうもラジエーターが壊れているらしい。
きっとあの泥脱出んときに無理したからだと思うが
もうラジエーターが壊れているならホテルに堂々と電話ができるのか
「助けに来てくださいー」と連絡をするドライバー君。

君、ある意味ラッキーだなww

その車屋さんで、フローズンジュースをいただき


お店の娘ちゃん。可愛い!


ペットは豚。


息子ちゃんも絶大に可愛くて、

結局、ホテルのレスキューが来るまでに2時間ほど
またかかったので、延々彼らと、そして近所の子たちと
遊んでいた。
暇すぎるので「ダルマさんが転んだ」を総勢十人くらいに
覚えてもらい、真っ暗な道端で延々やっていた(笑)


ホテルの車がやって来たら
遊びは終了。

近所のママさんから「遊んでくれてありがとう!」
とめちゃくちゃ感謝をされた。
こちらこそ、ありがとう。暇な時間、とても楽しかったしね!

ABOUT ME
ねねやん
旅バカねねやんです。三度の飯も旅も好き。大学時代からバックパッカーデビューし、何十年うろうろしています。新しい土地、文化、異なる言語や習慣の人々に出会うのが大好き。生来の忘れん坊で、旅行に行った後に記憶を80%ほど無くしますw 都合のいい健忘症を発症してしまうため老後の楽しみ用、自分の忘れんぼ用、そして誰かの参考になったらいいなぐらいに書いています。炭水化物と甘いものがすき