四川省の西の果てにある「徳格(デゲ)」。この街にはチベット族のみなさんにとってとても重要なものがあります。それは….
「徳格印経院」です。
1729年創設。ここで多くの(関係者から聞く話では9割。本当かな?)経典が木版印刷で彫られて刷られています。
こちら、中庭です。
印刷のインク粉末が飛んでいるからか、猫もちょいと
赤いです。
印経院の中は撮影禁止なのですが、なぜかこの彫っている光景はいいよーと言われたのでお言葉に甘えまして。
本当に1つづつ、ほっているのですね。色々と聞きたかったのですがみんな中国語しかわからないので、何も聞けません。言語大事。4階建ての建物の中は所狭しと経典が置かれていてまるで映画のセットのようにも感じられる空間ででした。ちょっと埃っぽく、そして、木が痛まないようにわざと暗くしている建物の中にかすかに明かり取りの光が差し込んでいるのです。
ゆっくり、ゆっくり歩いているとみなさんの信仰が伝わってくるようです。(写真でお見せできないのが残念)
ノミで版木を彫り、違う場所で2人1組になって手作業で刷る。
4階建ての建物の屋上では木版に何か作業をしている方が。そしてやはり中国語のみなので、その辺の中国人観光客を捕まえて英語に訳してもらいました。
すると、この木版はメンテナンスが大事で、当面すらない原本に色を塗って、保存しておくんだとか。
屋上から見る、可愛い徳格の街。
やはり近代化されたマンションよりもこんなおうちが好きです。
ちなみに印経院の周りには始終、信仰の民がいて 建物の周りをぐるぐる回りながら「コルラ(巡礼)」をしていました。チベット仏教徒は信仰の対象を時計回りに周ります。祈っている人もいればおしゃべりしながらの人もいます。お寺でもないのになぜ?と思っていましたが、この建物にはブッダの教えが詰まっているんだから、そりゃ聖なる場所ですね・・・
誤解を恐れずに言えば。。。私の印象は「毎日お城で友達と散歩する」ぐらいな もう習慣になっているような感じで (もちろん信仰は厚い)
「これ、飲む?」とお茶をもらったりしてました。
おばちゃん同士も話が弾んでいたり、近所の友達にも
あっている気が・・そりゃそうだな。
数珠のようなものを持っている人。
でんでん太鼓のようなマニ車を デンデンデン♪ならぬ
グルグルグル、しながら歩いている人。(これ大多数)
そしておでこにトルコ石のようなごつい石をつけている人…..「なんでおでこに石???」と思っていたら五体投地するときに自分の頭でなくて石が当たるようにするんだろうか? 聞きたい。ああ、なんで?どんな意味が?聞きたいけど中国語が。。。(李先生、3年間宿題を1度もしなくてすみませんw)
夕食はナンパ飯!と思いきや…..
さて、昨日の夜 お医者さんにナンパされたハルカちゃんですが、なぜかその経緯で一緒に夜ご飯に、と誘っていただきました。私もええんかなあ?気をきかせるヨォ?と行ってたのですが結局同行。
「ここに来てください」と言われ向かったのは
コチラ。「家香園」
すごく薄暗くて「なんだ・・・この省エネすぎる店内は!」という感じだったのですが
なんと円卓の個室!
びっくりしたことに医局メンバーが来てたのです。
「私、内科医のーーーでーす」
「僕、整形外科でーす」
などなど。研修医やナースまでいて「なんだこの飲み会!?」と思いつつ、とてもうれしくなりました。こんなことってある?笑
食べて食べてー!と色々出てくる、出てくる!
先生たちは瓶ビールをケース買いしていて
ガンガン栓を抜いて飲んでいく・・・・すごい量をすごいスピードで消費しているきがする。。。。
みんなめっちゃええ人たち!
中国で使える翻訳アプリでずっと会話をしていました。
いろいろ話していて今回のトピックで私の興味は
「藏医」でした。
メンバーの1人が携帯を見せて来て「僕は藏医です」という自己紹介から知ったのですが….瞬間「藏医て!!!!」と思ったのですよ。
日本でも「中医」って聞くじゃないですか。漢方とか処方するイメージの、中国式の見立てをするお医者さん。そんな感じで「チベット(西藏)式の処方をするお医者さん=藏医」がいるのだなと。初めて知った事実(というか推測ですが)そりゃそうかー, すごいなあ。やっぱり文化宗教が違うとそりゃそうなるよなー、と感心していたら….
「いえいえ、中医ってザックリしていますけどね、もっと細かく細分化されてますよ。中国は少数民族も多いですし。それぞれがそれぞれに、処方を持ってますから●●医、ってのは各々あります」と。
なるほどーーー!!!!(もしアプリ翻訳があってたらね)
確かに資料館に行った時に藏医は石を処方するときもあると書いていたけど どんな特徴的なものがあるのか、もっと知りたい!!!!
と詰め寄ったら、アプリの会話の限界なのか会話が複雑になりすぎて難しかったです。(ああ、心を入れ替えて中国語頑張ろうw)
それにしてもみんなとてもよい方で、なおかつ
全てご馳走してくださいました。
全く見ず知らずの私たちに。。。ありがとうございます!
「日本と中国は今まで、歴史的にいろんなことがあったけれど、それはそれとして、僕たちの世代はお互いを尊重して仲良くやっていきたいと思っているし、そうあるべきだと思うんだよ。日本と中国は友達なんだから!」
と熱弁されて、そのくすみのない目をした 今回食事に誘ってくださった若き熱きリーダーと、愉快で親切な病院メッバーに ちょっとうるっと来ました。
ありがとうーーー
現地の人と一緒のご飯時間は最高に幸せ。
徳格の病院メンバー、ありがとうございました!
さて、明日は徳格から「鳥葬」で有名な理塘(リタン)へ…..