2日目。チューク諸島でのお話です。
さてチューク(トラック)は世界的にも
「沈船ダイビング」が有名かつ人気らしい。
さすがにちょっと複雑な気持ちがあり
手放しには「そうなんですね!」と言えない日本人です。
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ホテルのロビーで出会ったヨーロッパから来たという70代の夫婦は
今日から1週間、海の上で暮らすんだそう。
船の上で船頭さんがご飯を作ってくれて
それ以外はずっとポイントを変えて潜っていくらしい。
奥さんは「旦那は体力があるし、子供たちも後で合流するんだけど
私はちょっと不安なの。でも、まあ、楽しむしかないわよね」と
笑ってた。
ヨーロッパ人の楽しみ方はいつだって時間的に優雅だ。
彼らをちょっと見送りに。
これで70歳代ですよ。めちゃくちゃかっこいいな。
私もこんな年の取り方をしたいな。
さて、私たちも船を出してもらって
シュノーケリングをすることになりました。
本当はダイビングをしたかったけれど
ちょっと値段が張るのと、
この辺りでは沈船ダイブ目的の方が多くて
上級者が多いのだ・・・
(なぜじゃあこんなところに初心者が来ているのだという話w)
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この日はボート(ブルーラグーンリゾート発)で
環礁内(近場)のシュノーケリングスポットに連れて行ってもらう。
ウエノ島からボートで20分ほどの
日本の統治時代には夏島と呼ばれていた
トノアス島をボートから見たり
透き通る水の下で泳ぐ魚たちを見たり。
沈船、そしてゼロ戦を見た。
ちなみにチュークは世界一の沈船ダイビングスポットと言われている。
これは実はホテルの廊下に貼ってあるポスターです。
私の勝手な想像で 日本にいるときは
チュークの沈船は10隻ぐらいなんだろうな、
そう思っていた。
が、違っていた。
海底に沈んでいる80隻の艦船(環礁内に約40,
環礁外に40)があるそうな。
巡洋艦や潜水艦、タンカー、貨物船。。。。
ちなみに有名なところでは 映画「タイタニック」の水中撮影のロケで利用された
富士川丸がある。
全長130mの戦隊は今も原型を留めて沈んでいるらしい。
私は廊下で、多分このポスターを20分くらいはずっと眺めていたと思う。
![](https://i0.wp.com/crazykyoko.com/wp-content/uploads/2021/02/GOPR0695.jpg?resize=450%2C338&ssl=1)
泳いでいると下に 沈んだ郵便船が見えて
ゾッとした。
もちろん人はいなけれど
なんだか彼らの上にいるのが申し訳なくて
シュノーケリングに来たけれど
ちょっとその船から離れてしまっている自分がいた。
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岸には地元民が「おーい!そこにいくな!
いくなら金よこせー!」
と叫んでいる(らしい。地元の言葉なので船頭さんが訳してくれた)
どうも岸辺の所有者がその岸から何メートルか先の海の
所有者になるそうで
その海に沈んでいるものは彼らの持ち物、という認識なのだそうだ。
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だから、その沈船を「観光」に来るなら
俺たちの沈船だから見物料をよこせ、というわけ。
「日本政府がこの船を引き上げたがっているんだけど
この地主が所有権を主張して 引き上げさせてくれないんだ。
だから日本政府も困っていると思う。主張が色々違うんだよね」
そうなんだ・・・
詳しいことは知らないけれど
一概に報道されているような 単純に回収できないとか
そういう話でもなく
いろんなレイヤーの問題が絡むんだろうな。
難しいな。
あまりに岸辺からのヤジがすごいので
移動して
魚がたくさんいるスポットで
魚の群れを楽しみました。
チュークは浅瀬でもたくさんの魚がいるので
十分楽しめます。
ちなみに映画のタイタニックの冒頭シーンの沈船、
あのシーンの撮影に使われた富士川丸という沈船は
チュークに沈んでいます。
経験者ならいけるんじゃないのかな。
めちゃくちゃ深いわけでもなさそうだし。
そして海に向かって、ご先祖様たちにお礼を言って
帰路につきました。